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授業力アップ 学級経営

小学校教員の授業力アップや学級経営について紹介します

国語の力 物語文 読解力アップ 想像力を伸ばす その2

想像力を伸ばす その2

 

家の玄関を思い浮かべることの続きです

 

 「今度は違う言葉から魔法のテレビに映像を映してね」

 

 『また目をつむって」

 

「海」を魔法のテレビに映してごらん

 

「………」

 

『さあ〜何が見えた?」

 

「波」「船」「魚」

     最初は単純なものが出てきます。

  ここで

『魔法のテレビカメラをズームアップしたり、動かしたりしてみてね』

 

問いかけると、

 

「砂浜でカニが穴から出てきた」

 

というような動きのある映像を想像した意見が出てくるとしめたものです。

 

『すごい〜写真じゃなくてちゃんと動きも思い浮かべたんだ〜〜』

 

 すると、どんどん面白い想像が出てきます。

 

「家族で砂浜で楽しそうに遊んでる」

 

  想像が単語から文にもなってきます。

 

「お父さんだけ、いびきかいて寝てる」

 

 クラスメイトの想像から発想を得て、つながった想像も出てきます。

 

「すごいいびきの音で周りの人が笑ってるのが聞こえる」

 

  こうなるとどんどん盛り上がります。

「パパ、もう〜!ってママが怒ってる声が聞こえる」

などの会話やストーリーに発展することもあります。

 

  さらに、この魔法のテレビは見る、聞く、だけでなく匂いや味、手触り、心の声(テレパシー)さえも分かるんだということをつたえます。

 

すると、潮の香りや水の冷たさ、海にいる人の心の中に関する想像も出てきます。

 

 また、海という言葉だけなので、違う状況の発想も当然出てきます。

 

「台風で波がザバーンとなって、浜には誰もいない」

 

 こんな意見は大歓迎。

 

「面白い!違う発想も出てきたぞ〜」

「今までとは違う海を思い浮かべたんだね」

 

 同じ言葉でも人によって、思い浮かべことは違うんだということにも、気づきます。

 

  

 

というようなことも板書しながら進めます。絵を描いても面白いです。

 

「想像力って本当にすごいな、言葉ひとつでこれだけいろんなことが考えられるんだ」

 

ということが実感できる楽しい時間になります。

 

 

 こうした一つの言葉から想像力を広げ、自由に意見を言える空気をクラスでつくっていくと、いろんな意見が授業で出てくるようになります。

 

 

  この始めの「たねまき」をすることで、国語の物語文の読解にもつながっていきます。

 

 教科書にある物語文の読解では、文章から想像力を働かせないといけません。

 

 季節は ?  時間は? 場面は?

 

「海」の時とちがって自由に想像するのではなく、文章にもどって想像を広げ、読むことが必要になってくるからです。

 

 次回は、国語の物語文の読解  想像力を伸ばす授業についてです。

 

 魔法のテレビの威力、性能は、これから発揮されてきます。