2学期 始業式の日
🔴2学期 始業式の日
◯夏休みが終わり、子どもたちと久しぶりに会える日です。一人ひとりの様子を観察することが大切です。
◯特に表情が1学期と変化した子は、夏休み中に何かあったのかもしれません、
◯とはいえ、初日はじっくりと話をする時間もありません。何日かかけて、対話しながら聴いていく必要があります。
◯始業式の日は、配布プリントもたくさんあるのでほとんど時間がありません。
◯通知表や夏休みの宿題などの提出物もいっぱいあるので、登校したら、どこに出すのか置く場所も明示しておくことです。
◯特に絵画コンクールなどに出す作品は、種類も多く、〆切も間近なので持ってくるのを忘れた子には、連絡帳に書いてあげる必要もあります。
◯そうした時間を確保するために「夏休みの思い出ベスト3」や「2学期の目標」をプリントを印刷しておきます。
◯書かせている間に保護者からの連絡帳への返事や提出物の確認をしておくのです。
◯プリントに書かなくても、グループで「夏休みの思い出」をテーマに「ローテンショントーク」をさせておいてもいいのです。
◯夏休みの間に生活リズムが崩れて、学校に行くのが面倒だなぁと感じたり、登校を渋ったりする子もいます。
◯久しぶりの学校は楽しかったなぁと思えるようにグループで出来る簡単なゲームをさせておいたり、最後にクラスみんなでゲームをしたりして、明日への元気を注入しておくことも必要です。
◯初日は宿題もなしでもいいかとも思います。
夏休み最後の日
🔴夏休み最後の日
◯2学期の始業式の日までにしておくことです。
◯教室を綺麗に掃除します。学校全体の大掃除も学期始めにありますが、気持ちよく2学期を迎えられるように子どもたちの机を拭いておきます。
◯教室に必要なものが揃っているかを確かめて、足りなければ補充しておきます。
◯当面使う教材・教具や配布するプリントなども教室に運んでおきます。
◯黒板には2学期のメッセージを書いておきます。楽しそうなイラストも入れておくといいですね。
◯また2学期の初日には、たくさんの提示物があるので、何をどこに出すのかを黒板に書いておきます。
◯そして何よりも2学期のスタートを大切にするのです。1学期の学級経営がうまくいかなかったのなら、第2の学級開きとするのです。
◯新たな「出合い直し」として再スタートができるように子どもたちに語りかける中身を考えておく必要があります。
自由研究のテーマ
🔴自由研究のテーマ
◯夏休みの自由研究で苦労している子どもたちが多いかと思います。
◯何をテーマにするかで一番悩んでいるのではないでしょうか?まずは自分が好きなこと、知りたいことを考えてみてください。
◯どんなことでも突き詰めていくと、きっと発見があるはずです。
◯今までに受け持った子どもたちが選んだ自由研究のテーマをいくつか紹介します。
【3年生のテーマ】
◯美味しいかき氷の作り方
◯花言葉
◯オリジナルTシャツの作り方
◯日本の高い山
◯月と太陽
◯クラゲの生態
◯ステンシルの方法
◯クワガタの観察
◯空気と水の研究
◯お料理日記
◯色水の実験
◯生き物の漢字
◯妹の観察
◯山イモについて
◯マンホール
◯北海道
◯空気のおもちゃ
◯チョコレートパフェの作り方
◯おばあちゃんのお庭の野菜と花の観察
◯犬の観察
◯折り紙作り
◯天気の変化
◯電気の実験
◯絵の具の色の混ぜ方
【6年生のテーマ】
◯昔のお菓子と今のお菓子
◯モーツァルトの一生
◯輪島塗り
◯アリは砂糖をどのように運ぶのか
◯手品の研究
◯おじぎ草の研究
◯トイレットペーパーの研究
🔴3年生と6年生では、テーマの選び方が変わってきますが、どのテーマにせよ、自分が興味を持っていることを調べ、まとめる過程に値打ちがあるのです。
◯「妹の観察」をテーマにした3年生は、生まれたばかりの幼い妹が可愛くて仕方ありません。
◯その妹の日常をよく見つめて、ミルクを飲む時間を計ったり、オムツの替え方を絵に描いたりして、まとめたものを発表してくれました。
◯妹の世話をよくしている様子が分かり、大事に思っている気持ちが伝わってくる内容の素敵な自由研究でした。
◯「昔のお菓子と今のお菓子」について調べた6年生は、お菓子が大好きだから選んだのです。
◯特に面白いと思ったのは、カルビーやロッテなどのお菓子メーカーに自分の知りたいことを手紙に書いて送ったのです。この行動力だけで価値があります。
◯返事の手紙が届き、材料や作り方を知ります。
◯自分でそのお菓子の味を再現しようと試行錯誤しますが、上手くはいきません。でもそのトライが大事なのです。
◯さらにおばあちゃんに昔のお菓子について話を聞く中で、べっこう飴作りにチャレンジします。
◯このプロセスを自由研究で発表してくれました。自分で考え、自分で取り組むことに値打ちがあるのです。
◯子どもの時にする勉強は、与えられる課題を解くものがほとんどです。
◯でも、おとなになって仕事をする時には、自分で方法を見つけ、解決策を自分で考えなければならないことがほとんどなのです。
◯ぜひ、自由研究を楽しみながらチャレンジしてほしいと思います。
3年生 理科 昆虫 参観
🔴3年生 理科 昆虫 参観
①昆虫と昆虫以外の絵を何種類かプリントに印刷したものを配布して、ペアで相談しながら考えていきます。
◯昆虫は、頭・胸・腹に分かれていること、足が6本であることを先に確かめて置きます。
②「昆虫クイズ」
◯昆虫の体の一部を拡大した絵や写真を見て、何という昆虫かを考えます。まずは気づいたことを発表します。
◯プリントでもいいし、スクリーンに映し出してもいいでしょう。パソコンやタブレットに昆虫の写真を入れておくと、簡単な操作でクイズを出題できます。
◯昆虫の脚の先、眼、口などいくつか順番に見せていく方法でもいいし、一部分だけ見せて少しずつ拡大していく方法でもいいかと思います。
◯昆虫の性質や生態もクイズにできます。例えば、「アブラゼミは地中で何年過ごしているでしょう?」などの問題です。
◯「トノサマバッタは体長の何倍を跳ぶことができるでしょう?」などの問題を三択にして、プリントにいくつか出題して、グループで考えさせてもいいかと思います。
◯保護者の方にも同じプリントを配って解いてもらってもいいかと思います。
🔴事前にグループや個人で昆虫クイズを作成しておいて、子どもに問題を出させる形でもできます。
③「昆虫 山の手線ゲーム」
◯グループで昆虫の名前を出し合い、ノートに書いていきます。グループから1人ずつ立ち、順に昆虫の名前を言っていきます。
◯こうしたいくつかのユニットに分けた授業をすると、参観に来られた保護者の方にも楽しんで子どもたちの学習よ様子を見てもらうことができます。
算数 大きな数④ 参観
🔴算数 大きな数の授業④ 参観
◯3年生では億、4年生では兆まで学習します。
◯どちらの学年でも参観にできる授業を紹介します。
【導入】復習から始めると子どもも答えやすいですね。黒板に8桁の数字を書きます。例えば、「53409217」とします。「この最後の7は何の位ですか」という問い方をしていくと8人の子が答えることができます。(4年生なら桁数を増やします)
◯参観では全員の子を指名するような工夫が必要だと思います。
◯次に黒板に位を書いた紙を貼り、数の位はどのような仕組みになっているのかを問います。
◯「一、十、百、千」が繰り返されていることを確認します。
◯また、「一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億、十億…」と唱えることができるかも確かめます。何人か指名して唱えてもらいます。
◯ここまでは簡単なので、時間もかからずにどの子でも発表してもらうことが出来るはずです。
◯次は少し盛り上がることをします。0から9までの数字カードをペアに1組ずつ渡します。トランプのようにしてシャッフルをして、1枚ずつ引いたカードを一の位から順に8桁の数字を書く作ります。
◯ペアでどんな数になったかを順番に答えてもらいます。そしてどのペアが1番大きな数になったか?1番小さな数は?を尋ねていくのです。
◯また、保護者VS子どもたちで数の対決ゲームもできます。大きな数になった方が勝ちとしておきます。
◯10桁にして、一の位から1人ずつ10人の子に数字カードを引いてもらいます。
◯同様に10人の保護者の方に数字カードを引いてもらいます。7桁目ぐらいになると、どちらが勝つか盛り上がってきます。
◯時間があれば、小さな数の方が勝ちというルールでもできるし、大と小のカードを用意して最後にどちらにするかのルールでもできます。
◯子どもたちが勝ったら、「明日の宿題は無し」と言うと、子どもたちは必死になります。「逆に保護者が勝ったら、宿題は増えるよ」と言うともっと必死になります。
◯最後に次のようなジャンプの問題をペアで解かせるとじっくり考えている様子も見てもらうことができます。
◯「0から9までの数字カードが10枚あります。この中から8枚選んで8桁の数字をつくりましょう。」
①一番大きな数は何ですか?
②一番小さな数は何ですか?
③5番目に大きな数は何ですか?
④5番目に小さな数は何ですか?
⑤35000000に1番近い数を作りましょう。
◯「ペアで1番が出来たら手を挙げてね」と伝え、丸つけで机間指導して周ります。
◯おそらく最後までは、時間が少ないので全部はできないかと思います。チャイムが鳴ったら、残りは宿題にします。
◯プリントを保護者にも配布して考えてるもらうといいかと思います。参観してもらった内容を家庭で子どもといっしょにしてもらういいチャンスにもなります。
体育 ボール運動 基本の運動
🔴体育 ボール運動 基本の運動
◯ボールを使った基本の運動をいくつか紹介します。
◯低学年や中学年では出来るだけ柔らかいボール、ソフトドッジボールなどが恐怖心なく扱えるかと思います。
◯低・中学年では、ボールに慣れることやボールを扱うことを楽しみながら基本的な技能を養っていくことが必要です。
◯高学年では、ボールゲームを行う前に、こうした基本の運動をすることで感覚を掴んでいきます。
(1)1人でボール運動
①両手で上に投げてキャッチする。(ワンバウンドでキャッチ→ノーバウンドでキャッチ)
②両手で上に投げ、受けるまで何回手を叩けるか。
③両手で上に投げ、その間に床をタッチしてキャッチする。
④両手で上に投げ、その間に体を一回転させてキャッチする。
⑤バウンドさせてからキャッチする
◯①〜⑤を組み合わせることでバリエーションはさらに増えていきます。
◯どんなやり方で他にあるか発明しようとグループで考えるといろんなアイデアが出てくるはずです。
(2)2人でボール運動
[背中合わせ・柔軟性]
①体をひねって横から渡す。
②股の下から渡し、頭の上から受け取る。
③右、左、上、下の指示に合わせて渡す。(または、自分たちで自由に)
[向かい合わせ]
①転がしたパスをキャッチ。
②バウンドさせたパスをキャッチ。
③下からの両手パスをキャッチ。
④少し上に投げたパスをキャッチ。
(30秒で何回出来たかを競ってもOK)
⑤転がしたボールを相手が指定した体の部分で止める(左足・右肘・腹・尻など)
⑥ドロップボールキャッチ
相手が両手で持って落としたボールを床に着くまでにキャッチする。
キャッチする側の最初の手の位置をだんだん高くしていくと難度が上がります。
(高学年なら、ボールを出す側が前後左右いろんな方向に軽く投げ上げ、それを反応よくキャッチする運動もできます)
⑦2つのボールを同時に投げ合いキャッチする。(転がし、バウンドなど)
◯こうした基本の運動を教えてから、ペアでのボール運動もいろんなアイデアを考えさせると、面白い発想が出てきます。
平和学習③追求するテーマ
🔴平和学習③追求するテーマ
◯6年生の社会科や総合的な学習では、平和について調べていく活動をよくしているかと思います。
◯グループやペア、個人でテーマを選び、調べ学習をしていく形で進めていきます。
◯ただ、子どもに丸投げしてしまうと、同じようなテーマになったり、何をテーマにすればいいのか分からなかったりします。
◯たくさんのテーマをヒントとして、提示しておくと、子どもたちもそこから発想を得て自分なりのテーマを見つけ出していくようになります。
1.広島・長崎への原爆投下
2.沖縄での地上戦
3.空襲
4.真珠湾攻撃
5.開戦と敗戦への道のり
6.戦時下の学校
7.戦争中の暮らし
8.日中戦争、アジアでの戦線拡大
9.世界大戦の中での出来事
◯もっとたくさんのテーマがあるかと思います。大きなテーマの中からさらに細かくテーマを設定していきます。
◯例えば、「戦時下の学校」のテーマを細分化すると、
①食べ物 配給制度
②教科書の内容
③先生の教え
④子どもたちの遊び
⑤将来の夢
⑥学童疎開
⑦子どもたちの被害
⑧戦後の子どもたち
◯こうしたテーマ以外で自分が興味ある事を調べてもいいのです。
◯兵器や武器に興味を持つ子どももいます。私も子ども時代によくプラモデルで軍艦や戦車を作って遊んでいました。
◯ただ、原爆の威力や零戦、戦艦大和の戦闘力を調べて発表して終わりとならないような指導が必要だと思います。
◯戦闘機などの兵器をカッコいいと思う気持ちは子どもにはあるのです。
◯否定するのではなく、その兵器による戦闘で、人間の命がどうなったのかを考えさせることが大切です。
◯また、爆撃機から大量の焼夷弾が撒かれる映像を見るだけでは、想像しにくいのです。その空の下に暮らしていた人々の被害の様子を写真や語りを併せて見る事でようやく理解できるようになります。
◯戦艦大和の装備を調べている子には、壮絶な戦闘の末に、ほとんどの乗組員の命が海に消えた事も同時に考えさせることが必要です。
◯「戦争について調べる」ことの目的は、「平和の尊さ」について考えることなのです。
◯キーワードは、「命」と「幸せな暮らし」です。そこをしっかり押さえないと、「兵器調べ」のような学習になってしまうこともあるのです。
◯映画「ホタルの墓」や「象のいなくなった動物園」などを見たり、戦争体験者の話を聴き取りした子どもは、戦争の断片的な知識は持っているかと思います。
◯個々が調べたことをみんなで共有化し、戦争についての知識を体系化して捉えられるように進めていくことが必要です。
【つづく】