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授業力アップ 学級経営

小学校教員の授業力アップや学級経営について紹介します

聴く力 その1

聴く力  その1

 

子どもにつけたい力は、たくさんありますね。と同時に教師にも必要な力はたくさんあります。

 

その中でまずは、聴く力について考えたいと思います。

 

 子どもの聴く力を伸ばすことについて書く前に教師の聴く力について考えてみましょう。

 

 聞くと聴くの違いは、すでにいろんな所で言われているのでご存知だと思います。

 

 門の中に入っている耳で聞くことと、耳を十分にも傾け、目と心で聴くことは、似ているようでかなり違います。

 

子どもの話、心の声をしっかりと聴くことのできる先生は、ステキだと思います。

 

何かあった時、子どもの話を最後まで聴き、言い分や思いを聴いている先生、途中でさえぎり、決めつけて聞いている先生、子どもは、この先生は、自分のことを分かろうとしてくれていることを敏感に感じ取っています。

 

学校アンケートなどで、「先生は、自分の話をきいてくれていますか?」という項目があります。クラスの子どもはどう答えているのだろうと日常をふりかえってみる必要があります。

 

先生ばかりが話をしている授業になっていないか?先生の話を押しつけていないか、自問自答しながら、子どもの声を聴く力をつけたいと思います。

 

最近、よく「聴き方あいうえお」や「聴き方名人」という言葉が

教室に掲示されています。

 

 

あ・・ ・あいてをみて

い・・・いい姿勢で

う・・・うなづきながら

え・・・えがお

お・・・おわりまで

 

 

という言葉です。

 

もちろん子どもの聴く力をつけるために大切なことだと思います。

 

 

もう10年以上前になりますが、私が所属していた研究会で、新任教員対象に研修をした時、この聴き方あいうえおをテーマの一つとして、話をさせてもらったことがあります。

 

でも、それは子どもにこうして聴きなさいということではなく、子どもの声を聴くことが先生にとって一番大事だということを伝えたかったのです。

 

プリントの採点をしながら聞くのではなく、子どもの目を見て聴いているか。

 

腕組みをしながらふんぞりかえって聞くのではなく、身を乗り出して子どもに寄り添い聴いているか。

 

 

子どもの話に共感しながら聴いているか。

 

 

眉間にしわ寄せ聞くのではなく、笑顔で聴いているか。

 

 

待ちきれずに子どもの話を途中でさえぎる聞き方ではなく、終わりまで丁寧に聴いているか。

 

 

という教師の聴き方があってこそ、子どもとつながり、子どもが先生の話をちゃんと聴いてくれるのではないかということを伝えました。

 

 

私自身も子どもの話をきちんと聴いていないことが多かった反省もあります。

 

 

以前、ある子が朝、廊下を走ってやってきて、

「先生、ぼくな、昨日、焼き肉食べてん❗️」

とうれしそうに話をしてくれました。

(朝のこのバタバタしている時にどうでもいい話を)

と思いながら適当に相槌をうちました。

でも、その子が本当に伝えたかったことは、焼き肉のことではなく、離れて暮らしているお父さんとこの休みに久しぶりに会えたこと、そして焼き肉を食べに連れて行ってもらって、いっぱい話が出来たことが、うれしくてたまらず、朝一番に私に伝えたかったのです。

 

 

その事に気づかされた私は、聴くことの大切さを痛感しました。

 

 忙しい毎日だと思いますが、ぜひ子どもの声を大切に。

 

 

次回は、子どもの聴く力を育てることについてお伝えできればと思います。