教師力 待つこと 待たないこと
教師力 待つこと 待たないこと
学級での様々な状況で待つという場面が出てきます。
ただし、「待つこと」が大事な場面と「待たない」方がいい場面があります。
授業の始まりのチャイムが鳴っても返ってきていない子がいる場合はどうされていますか?
誰か理由を知っている子に確かめますよね。
明らかに遊んでいて、遅れてくる時には、待たずに先に授業を始めてもいい場合があります。
遅れてきた子にバツの悪い思いを感じてもらうことも必要です。
次からどうするのかを言わせて、注意して、今何をしているのかを他の子に説明させます。
体育の授業でも集まるのがいつも遅い子がいます。
そんな場合は、先に簡単な楽しいオニゴッコや準備運動を始めておくことも時には必要です。
どうせ遅れても待っていてもらえるという甘い気持ちにさせてはならないのです。
きちんと時間を守って待っている子どもたちがいるのですから。
遅れてきたら、楽しいことに間に合わない、自分が損をすることを感じさせてもいいのです。
こうしたことを何度かする事で少しずつ遅れてくることが減っていきます。
待つのではなく、「追いつかせる」のです。
待つべき所と待たない方がいい所の使い分けが大事なのです。
落ち着きのないクラスの先生の指導を見ていると、聴いていない子やよそ見をしている子が何人もいて、ざわついているのに、指示を始めているケースがよくあります。
騒がしいので、大きな声で指示を出しても子どもには届いていません。
ここは、「待つ」べき場面です。
声を出さずに、目と手でメッセージを送るのです。
しっかりと聴いている子に、目を見て、うなずいてオッケーサインを出していけば、シーンとなっていきます。
それでも気づかずにしゃべっていたり、違うことをしている子がいたら、近くの子に合図を送って、肩をトントンとしてもらえばいいのです。
指示を出す時、説明をする時には、聴く態勢が整うまで、「待つ」のです。
日常的に続けていくと待つ事もだんだんと減っていきます。
ある若い先生は、それを徹底されていて、その先生が小さな声で話し始めただけで、パッと子どもたちが静かになり、先生を見つめて聴いていました。
状況に応じて、待つべきか、待たない方がいいのかを絶えず考えてみてください。
一方で