算数 大きな数のわり算
算数 大きな数のわり算
60個のボールを3チームで分けると、1チーム何個ずつ分けられますか
という大きな数のわり算の問題です。
これまで
①6÷3=2
②72÷8=9
③7÷3=2あまり1
④79÷9=8あまり7
などのわり算を学習しているので、さっと流してしまいがちです。
大人からすると簡単に見えますが、実は初めての子どもにとっては、意外と難しいのです。
式はわり算だと気づき、60÷3と出来ますが、答えの求め方で悩むのです。
どんな所で悩むでしょう?
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ハイ!と分かっている子に当てて、説明させて進める授業だと、子どものつまずきに気がつきません。
分からないこと、困っていることをまず出し合うのです。
すると、
「60÷3とわり算だとは分かるんだけど、答えの出し方で悩んでる」
とAくんがいいハテナ❓を出してくれました。
続けて聴くと、
「3×9=27で〜・・・え〜と〜」
と困っています。
Aくんがなぜ3×9と言ったのかを考えられるような教師力が必要です。
子どもたちにもこのAくんの疑問を考えてもらいました。
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これまでのわり算の
6÷3=2
7÷3=2あまり1
などは、3の段の九九を使って答えを求めています。
だから、Aくんは3の段の九九の最後の3×9を使おうとした事に、子どもたちは気がつきました。
黒板にはタイルを10個ひとかたまりにしたものを、6個貼ってあります。
そのタイルを使って、グループで考えた事を説明してもらいました。
「式は60÷3だけど、10が6個あるから、その6個を3チームにこうして分けたら6÷3で2個ずつ分けられる。で、この2個は10が2つある事だから、20やねん」
というような内容を何人かの子が、自分の言い方で説明をしてくれました。
一度の説明では、分からなかった子も繰り返し聴く事で、だんだんと理解してきます。
60÷3は、
「0を隠して6÷3=2、0を戻して20、答えは20」
というように声を出して書く事で理解が進んでいきます。
それから教科書の
80÷4
90÷3
の計算をみんなでやりました。
ペアで声を出し、ちゃんと言えているかを確かめながら進めます。
そして、「先生問題」です。
①120÷3
②150÷3
③180÷3
0さえ隠せば簡単だと気づいていきます。
④100÷5
これは悩む子が出てきます。
なぜなら0が2つあるからです。
でも、またタイルに戻って考えると、0は1つだけ隠すことを理解できました。
全員がハテナ❓→ナツトク❗️です。
Aくんに聴くと
「よく考えたら、カンタンやった❗️」
という言葉を聴くことができました。
分からない事が言える授業をめざしています。