平和学習③追求するテーマ
🔴平和学習③追求するテーマ
◯6年生の社会科や総合的な学習では、平和について調べていく活動をよくしているかと思います。
◯グループやペア、個人でテーマを選び、調べ学習をしていく形で進めていきます。
◯ただ、子どもに丸投げしてしまうと、同じようなテーマになったり、何をテーマにすればいいのか分からなかったりします。
◯たくさんのテーマをヒントとして、提示しておくと、子どもたちもそこから発想を得て自分なりのテーマを見つけ出していくようになります。
1.広島・長崎への原爆投下
2.沖縄での地上戦
3.空襲
4.真珠湾攻撃
5.開戦と敗戦への道のり
6.戦時下の学校
7.戦争中の暮らし
8.日中戦争、アジアでの戦線拡大
9.世界大戦の中での出来事
◯もっとたくさんのテーマがあるかと思います。大きなテーマの中からさらに細かくテーマを設定していきます。
◯例えば、「戦時下の学校」のテーマを細分化すると、
①食べ物 配給制度
②教科書の内容
③先生の教え
④子どもたちの遊び
⑤将来の夢
⑥学童疎開
⑦子どもたちの被害
⑧戦後の子どもたち
◯こうしたテーマ以外で自分が興味ある事を調べてもいいのです。
◯兵器や武器に興味を持つ子どももいます。私も子ども時代によくプラモデルで軍艦や戦車を作って遊んでいました。
◯ただ、原爆の威力や零戦、戦艦大和の戦闘力を調べて発表して終わりとならないような指導が必要だと思います。
◯戦闘機などの兵器をカッコいいと思う気持ちは子どもにはあるのです。
◯否定するのではなく、その兵器による戦闘で、人間の命がどうなったのかを考えさせることが大切です。
◯また、爆撃機から大量の焼夷弾が撒かれる映像を見るだけでは、想像しにくいのです。その空の下に暮らしていた人々の被害の様子を写真や語りを併せて見る事でようやく理解できるようになります。
◯戦艦大和の装備を調べている子には、壮絶な戦闘の末に、ほとんどの乗組員の命が海に消えた事も同時に考えさせることが必要です。
◯「戦争について調べる」ことの目的は、「平和の尊さ」について考えることなのです。
◯キーワードは、「命」と「幸せな暮らし」です。そこをしっかり押さえないと、「兵器調べ」のような学習になってしまうこともあるのです。
◯映画「ホタルの墓」や「象のいなくなった動物園」などを見たり、戦争体験者の話を聴き取りした子どもは、戦争の断片的な知識は持っているかと思います。
◯個々が調べたことをみんなで共有化し、戦争についての知識を体系化して捉えられるように進めていくことが必要です。
【つづく】