国語 作文指導 その2
国語 作文指導 その2 授業
2年生以上では、作文の授業で効果的な方法があります。
思ったことを書きなさいでは、画一的な文章になってしまいます。そもそも、思ったことや感じたことというのは、思考や感情などで語彙力のない子どもにとっては、言語化するのが、難しいのです。
楽しかった、おもしろかったなどの何ら具体性のない文章になりがちなのです。
気持ちではなく、様子を書くのです。つまり、思ったことではなく、
したこと
見たこと
聞いたこと
話したこと
を中心に書く方が書きやすいのです。
特に会話を「 」を使って、メインにすると書きやすくなります。
指導方法の一例です。
「今から先生がすることや話すことを作文に書きます。だから、よく見てよく聞いておいてね」
といって、廊下に出てから、教室にあらためて入り、声をみんなにかけます。ここまでたったの10秒❗️
「では今の10秒のことをみんなでいっしょに作文にしましょう。」
子どもの国語ノートと同じマス目の黒板に書くとよりいいです。
「まず、先生が言った言葉を思い出してね」
「おはよう」
「いいね」
「しずかに待ってたね」
「さすが!」
と私がかけた言葉が出てきます。
それを板書するか、短冊にした模造紙に書いて、言った順番に書いて貼ります。
「他に何か音は聞こえた?」
「ドアを開ける音」
「どんな音?」
「ガラガラガラ」
これも書きます。
次は、この「 」の間に 誰が どんなふうに どうした というような 様子の分かる言葉をつけていきます。
みんなで考えていきます。
そして、できた文章がこちらです。
「ガラガラガラ」
先生が、
「おはよう。」
と言いながら、教室のドアを開けて入ってきました。
みんなを見て、
「いいね。」
どにっこりしながら言いました。
そして、
「静かに待っていたね」
とほめてくれました。
私たちもにっこりしました。
それから、先生は
「さすが。」
と言ってくれました。
先生はさっきよりもっとにっこりしました。
たった10秒のことでも描写ができます。
こんな文章をノートに書かせて、別の10秒もやっていきます。こんな形で何回かやっていくと、ほとんどの子が書けるようになってきます。
中学年までなら、このくらいの文章はスラスラと書けるようになってほしいですね。
まず、「 」を使って会話を入れて書けるようにするのです。
そしてあったことを順番に書くことです。
その2に続く。