算数 かけ算 九九の指導
算数 九九の指導
二年生の算数の大きな山であるかけ算の九九の指導について
定着には時間がかかるので九九を覚えるために少し前から前倒ししてやることがオススメです。
効果的なのは、九九の歌を朝学習などで少しずつ歌うことです。
九九の歌もたくさんありますが、段ごとにメロディが違う歌を選ぶことです。
歌っているうちに意味がわからなくても自然に覚えていきます。
かけ算の指導をする前に始めておいてもいいのです。
かけ算の意味などは、単元が始まったら授業でしっかりと考えさせなければなりません。
2年生の担任をすると、九九でたいへん苦労します。
何度もスモールステップを踏みながら、合格するまで覚えさせるからです。
1から9の段までの
①上がり九九
②下がり九九
③上がり下がり九九
④バラバラ九九
⑤全部の段の上がり九九
⑥全部の段の下がり九九
⑦全部の段の上がり下がり九九
⑧全部の段のバラバラ九九
の8種類を
❶詰まっても言えたら合格
❷詰まらずにユックリ言えたら合格
❸スラスラ言えたら合格
の三段階で聞いていました。
この全部の九九合格表を作って、ハンコやサインをして、判定していきます。
35人学級なら、35人✖️9✖️9✖️8✖️3=92610回
一度ではほとんど合格しないので、それを4回以上聞くことになります。
すると約40万回のかけ算を聞くわけです。
休み時間は子どもが列をなして言いに来ていました。
九九を覚えていないと割り算や今後の筆算などでついていけなくなるので、あらゆる手段を使いました。
教室や廊下に、全部の段の九九を掲示しておくと、友だちと確認しながら覚えています。
トイレの個室には、難しい7の段や9の段を貼っておきました。
男子の小便器の前のタイルにはそれぞれ違う段の九九を貼りました。
この時期は寝ようと思って目を閉じると、九九の言葉が頭の中で幻聴のように聞こえてきていました。(≧∇≦)
こんな苦労が九九の歌を歌うことで、かなり軽減できますが、それでも覚えられない子もいます。
また、先生が一人で聞くのではなく、ペアやグループで九九を聞き合うことをベースにした方がよほど効果的です。
九九の表を見ながら相手の言う九九を聞いていく方法です。
九九を言う子だけでなく、聞いてる子にも為になります。
友だちに合格をもらってから、先生のところに来るようにするといいのです。
完璧に覚えた子に九九名人や九九マスターのような称号をあげ、コーチにしてもいいのです。
また、全部覚えた子には、九九以上にもチャレンジしてもらいました。
10の段、11の段と30の段までマスターした子もいました。
大事なことは、九九ブームを巻き起こして、意欲をみんなが持たせるようにすることです。
九九に振り付けの動きをつけてダンスにしてもいいと思います。
ただし、苦手な子には、追い込まず、気長にじっくりと見守る姿勢を忘れないことです。